口臭の9の理由

口臭に悩まされる10の理由

息がいつもより臭う理由はたくさんあります。次に挙げるものが最も一般的な口臭の原因です。

1. 不良な口腔衛生状態:これにより、歯、歯茎、舌に悪影響を及ぼす細菌が残ります。これらの細菌が生成する硫黄化合物により、息が腐卵臭のようになることがあります。舌には細菌がたまりやすい溝のような構造があります。この構造によって、唾液の洗浄作用が十分に発揮されない環境が作られます。歯茎の問題がある患者と健常者の両方において、硫黄化合物の主な供給源が舌の表面(舌背)であることが、最近の研究でわかっています。

2. 歯周病:歯周病は歯茎の腫れを引き起こし、歯ブラシやフロスが届かない場所を作り出す可能性があります。口腔衛生の不良な状態が続くと、口内に歯垢が蓄積されます。これは歯周病の初期段階である歯肉炎の最も一般的な原因です。この歯肉炎を治療せずに放置すると、歯周炎と呼ばれるさらに深刻な状態に進行してしまうことがあります。歯茎の炎症は臭い息の原因となり、歯垢が原因で起こる歯周病によっても、口臭症が悪化します。歯周病の詳細は、こちらをご覧ください

3. 虫歯:歯周病のほか、 虫歯に食べ物のカスや細菌によって形成された歯垢がたまることでも口臭症が引き起こされます。歯科医に口臭症を治す方法を聞いて、虫歯を予防しましょう。フッ化物配合の歯磨き粉とリステリン®マウスウォッシュを必ず使いましょう。虫歯の詳細は、こちらをご覧ください

4. 唾液:口臭症におけるもう一つの重要な要因は、唾液の流量です。口内乾燥症と呼ばれる唾液流量の減少によって、硫黄化合物の濃度が上昇します。唾液には洗浄効果があり、口内の細菌量を一定レベルに保ち、息の臭いを抑えます。

5. 食習慣の変化:絶食中やケトン食療法中、または血糖値や体内のPHレベルを変化させる食事制限を行っている間に、口臭を経験することがよくあります。この影響は「ケトアシドーシス」として知られており、かなり刺激の強い臭いがします。食事を抜いたり、水分を取らなかったりした場合も、唾液量が減少して口が渇き、口臭の原因となります。

6. 糖尿病:糖尿病関患者の口からは甘い匂いがすることがあり、この原因となるのが患者の息に含まれるケトン体です。通常、これは血糖値のバランスが崩れているときに起こります。臭いの状況を歯科医や医師に相談することで、口臭の原因の特定につながります。糖尿病と口の健康との関連性についての詳細は、こちらご覧ください

7. 胃腸の問題:「腐った卵」の臭いは、胃酸が喉まで、または一部のケースでは、口まで逆流しているサインの場合があり、胃食道逆流症(GERD)や酸逆流症があることを示しています。

8. 肺疾患または感染症:肺炎、気管支炎、肺癌などの病気によって、吐く息の臭いが変化することがあり、周りの人が気付く場合があります。

9. 鼻炎やアレルギー:鼻水がのどにおりてくる後鼻漏は、口臭の原因になります。鼻づまりや鼻水と一緒に口臭症が生じた場合は、これらが関連している可能性があります。

10. 脱水:水分補給をに十分に行っていない場合や、口が渇く薬(うっ血除去薬やアレルギー薬など)を服用している場合も、味覚や息の臭いが変わることがあります。

歯医者に行くタイミング

口の健康習慣を続けていて、口臭をなくすためにマウスウォッシュや抗菌力のあるうがい薬などのデンタル製品をいろいろ試しても、症状が改善しない場合は、歯科医に相談して、口臭の治療法を見つけましょう。

*Yaegaki K, Sanada K (1992) Biochemical and clinical factors influencing oral malodor in periodontal patients. J Periodontol 63:783–789